Corgiville Museum 紅木 美るのケネディ・コレクションCorgiville Museum 紅木 美るのケネディ・コレクション

「TIME」誌表紙のジャッキー

corgiville (2012年11月15日 00:43)

「第9展示室─ジャッキーワールド」に展示しているポストカードです。

 

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アメリカの雑誌「TIME」の表紙になったたぶん30歳ぐらいのジャッキーです。雑誌は1994年5月30日と日付がありますので、同年5月19日に亡くなった追悼特集でしょう。

間隔の離れた大きな目、面長ではなく、四角にちかい顔。意志の強さを感じさせるまなざし。

ジャッキーのことを美人という人と典型的な美人ではないという人がいます。私は「風と共に去りぬ」の冒頭の文章を思い出します。

 『スカーレット・オハラは美人ではなかったが、双子のタールトン兄弟がそうであったように、ひとたび彼女の魅力にとらえられてしまうと、そんなことに気のつくものは、ほとんどいないくらいだった。その顔には、フランス系の「コースト(海岸)」貴族の出である母親のデリケートな目鼻立ちと、アイルランド人の父親のあから顔の粗野な線とが、めだちすぎるほど入りまじっていた。しかし、先のとがった、かくばったあごなど、妙に人をひきつける顔である。目は、茶の少しもまじわらない淡碧(うすあお)で、こわくて黒いまつ毛が、星のようにそのまわりをふちどり、それが目じりへきて心もちそりかえっている。その上に、黒くて濃い眉が、ややつりあがりぎみに、もくれんのような白い肌に、あざやかな斜線をひいていた。』

「風と共に去りぬ」の主人公、スカーレット・オハラとジャッキーの容貌が似ているということではありません。

作者のマーガレット・ミチェッルが、読者の目に浮かぶように具体的に描写したのと同様な方法でしかジャクリーン・ケネディの独特の魅力は表現できないのかな と感じるのです。

彼女はスカーレットと同じで単純に美人と言ってしまうには、ちょっと違う複合的な「美」を持った女性だったというのが、私がジャッキーに引かれるゆえんです。

TIMEのポストカードの話に戻りますが、12,3年前に、近所のパン屋さんの店頭に、ポストカードラックが置いてあり、どれでも「ご自由にお持ちください」と書いてありました。

ラックの中にこのまなざしのジャッキーをみつけた私は、たいへん節操がないのですが、あったすべてを持ち帰りました。

だから、このポストカードは13枚もあります。