長老キラー、ジャッキー
corgiville (2012年10月15日 00:01)
今朝、カンボジアのシアヌーク前国王死去のニュースが飛び込んできました。
カンボジアといえば、1967年11月にジャッキーはこの国をやや特殊な立場で訪問しています。ケネディ大統領の暗殺からすでに4年がたち、彼女はファーストレディではなく、公人ではありませんでした。
その当時カンボジアでは、ベトナム戦争の余波として反米感情が高まっていました。ケネディ政権時代から国防長官ロバート・マクナマラの思いつきによるものでした。
ファーストレディ時代、夫の外遊に同行して、気難しい国家元首たちの心を不思議に掴むすべを持っているジャッキーの天性の資質をマクナマラはよく知っていたのでしょう。
フランスのドゴール大統領、ソ連のフルシチョフ首相、インドのネール首相‥‥夫ケネディが外交上苦手とする年長の国家元首たちは皆、不思議とジャッキーとはウマが合ったといいます。
なので、その"魔法"をシアヌークにも‥という戦略のもと、プライベート旅行とみせかけて、国務省が費用を出した旅だったのです。
大好きだった実父と少女時代に離別した経験を持つ彼女は、ファザーコンプレックスがり、若いときは自分よりかなり年上の男性の心を掴むことに長けていたのです。
彼女はまた、脳梗塞で倒れるまではケネディ家の断固たる家長で、他のものが恐れて気を使って接した義父のジョー・ケネディとも対等に口をきき、ジョーも彼女に一目置いていたようです。
1961年6月に、当時の日本の首相池田勇人もホワイトハウスを訪問しています。古い世代の日本男児であるはずの彼も、ジャッキーの魔法にかかったのか、紋付袴姿の盛装で、彼女の隣で喜色満面の笑みを浮かべた写真が残っています。