Corgiville Museum 紅木 美るのケネディ・コレクションCorgiville Museum 紅木 美るのケネディ・コレクション

駐日アメリカ大使のホロスコープ探訪

corgiville (2013年10月28日 00:14)

駐日アメリカ大使として、ケネディ大統領とジャッキーの長女キャロライン・ケネディ・シュロスバークが日本に就任します。


大統領一家に幼い子どもたちがいること自体が稀なので、彼女と弟のジョンはホワイトハウスのアイドル的な存在でした。
父である大統領がインタヴューを受けている傍らで、母の大きなハイヒールを突っかけてトコトコと登場した微笑ましいスナップも残っています。
1963年11月22日、6歳の誕生日の5日前に父を暗殺という衝撃的な事件で失い、キャロラインは同年12月に、母ジャッキー、弟ジョンと共にホワイトハウスを去ることになりました。
それから、半世紀という時が流れて、母ジャッキーは1994年に病死、それからわずか5年後の1999年には弟のジョン・F・ケネディ ジュニアも操縦していた自家用機墜落という痛ましい事故で去り...

キャロラインは大統領一家のただ一人の生き残りとなりました。3人の子どもの母親として、自身の母ジャッキー譲りのプライバシー重視の生活スタイルを貫いているようでもありましたが、ケネディ家の一員であり、しかも大統領一家の生き残りという立場は、やはり彼女を一私人にとどめることをさせなかったようです。

占星術愛好家の立場からすると、ケネディ一族のような運命・宿命に彩られた人たちのホロスコープには尽きない興味があります。

それでは、キャロライン・ケネディのホロスコプを探訪してみましょう。

★Caroline Kennedy  1957年11月27日 8:15AM
                ニューヨーク生まれ


caroline horoscope1.jpg

太陽は射手座に、月は水瓶座にあり、視野が広くひとつの問題に対して、独創的な選択肢を数多く考え出す能力があります。
革新的で独創的、社会に変革を起こしたいという潜在的な欲求が働いて、さまざまなことを探求し世界や心の地平線を拡大していくことに生きる意味を見出す人です。
生まれた時の東の地平線ASC(アセンダント)は射手座、土星と水星も射手座にあって、探究心旺盛で自由を好む射手座の性格が強調されています。

ホロスコープパターンは獅子座11度の天王星から水瓶座15度の月までの184度、つまりホロスコープの半球内に10天体が収まるボウル型で、自分の得意分野で力を徹底活用していくタイプです。
連続する6つのサインすべてに天体が入っています。

キャロラインの天体のアスペクトの中でまず注目すべきは、次の3つのアスペクトでしょう。

●太陽(スクエア)冥王星(90度)...宿命的な出来事の暗示

●太陽(コンジャンクション)土星(0度)...父からの影響

●月(オポジション)天王星(180度)...家庭環境の変化

アスペクトの解釈はあまたありますが、あえてひとつだけ最も象徴的なものをあげてみました。
土星は太陽と10度というゆるいオーブのコンジャンクションですが、ともに12ハウスにあり、暗殺によって6歳直前で父と死別した結果、希薄になってしまった父親との縁や、没後何十年経とうとも、消えることのない伝説的な父の影響力を表わしており、12ハウスという「再統合」のハウスにあることも意味が大きいと思います。

月と天王星は、通常、ありきたりのものを好まない気質を表わしますが、月を家庭環境や幼い頃の環境や母からの影響と考えた時、周囲の一般家庭とは違った環境だったことを示しています。
この月と天王星のオポジションは彼女の複合アスペクトにいつも登場し、キャロライン・ケネディという人格の中で強固で揺ぎ無いベースになっているように思われます。

まず、火星─月─天王星のTスクエアを描いた図です。

caroline horoscope2.jpg

水瓶座15度の月には、水瓶座13度の小惑星キロンがコンタクトしています。その人のチャートでキロンは、傷や痛みを表わしますが、そのキロンが幼年期を表わす月と共にあり、彼女が6歳のときに受けた父の暗殺という傷を物語っています。
このTスクエアで火星は狙撃を天王星は突発的に起こった出来事と解釈できます。

さらに蠍座12度の火星には蠍座9度のドラゴンヘッドがコンタクトしていて、ノード軸を加えて不動のグランドクロスを作ることになります。

もう1枚が「調停の三角形」と「小三角」を描いた図です。

caroline4.jpg

調停の三角形は二種類できます。
●月・キロン─天王星─土星
●月・キロン─天王星─MC

幼い頃に激変した家庭環境は亡き父の威光(土星)やその後のキャリア(MC)という形で統合されていきます。
また、実践力につながる小三角にも土星、MCが関わり、今回の駐日アメリカ大使というポジションで結実されたように思います。

MC─土星─天王星の頂点のMCは天秤座12度ですが、駐日大使が決定した2013年9月、トランジット天王星は牡羊座12度でネイタルMCにオポジションとなり、この小三角をみごとに打ち出す力となりました。
その少し前の2013年4月頃、トランジットの木星は双子座15度にあり、もうひとつの小三角の頂点土星とオポジションで、彼女のイメージを増大させることに一役買っていたのでしょう。