二枚の絵の謎
corgiville (2013年10月 7日 07:49)
女流画家ジャクリーン・デュヘムの2つの画集「Mrs. Kennedy Goes Abroad」と「JOHN F. KENNEDY」に共通して登場する絵があります。
1960年7月、民主党の大統領候補に指名されたジョンがナポレオンがかぶるような帽子を被り、ボートに乗って手をふりながら港に帰ってくるところです。
桟橋にはキャンバスに向かって絵筆をとるジャッキーと傍らで花を持った両手をあげるキャロラインらしき女の子と旗を振る夫人、大太鼓をたたく警官のような制服の太った男......
桟橋には、「WELLCOME BACK MR JACK」と書かれたトリコロールカラーの垂れ幕が下げられています。
私はこの絵に見覚えがありました。
そう、私が小学生のときに読んだ「女学生の友」の連載「ジャクリーン・ケネディ夫人伝」の中で見たのです。
そこには「ジャクリーンの描いた絵」とキャプションがつけられていたので、私はずっとジャッキーが描いた絵だとばかり思っていたのに、Jacqueline Duhemeの画集にあるということは?
もう40年以上前の「女学生の友」の間違いなのでしょうか。今となっては調べるすべもないし、と思い改めて当時の連載のコピーを出してみました。(「女学生の友」は母に無断で処分され、後で国会図書館に行ってそのコピーしたものしか持っていません。)
すると、
構図はほとんど同じですが、桟橋で迎えるジャッキーは立っていて、絵を描いていません。垂れ幕の様子もちょっと違います。
ジャッキーはデュヘム女史に水彩画のレッスンを受けていたので、先生の構図を真似て描いたのかと推測されますが、定かではありません。
1927年生まれ86歳でまだ健在ののデュヘムさんに聞いてみたい気がします。