ユニオンオイスターハウス
corgiville (2012年7月 4日 01:27)
ボストンにケネディ大統領が上院議員だった頃の行きつけのレストランがあります。
1995年の暮れに私がその店で食事をしたときの日記を転記します。
ボストンのフリーダムトレイルをずっと歩いてノースエンドにさしかかるあたりに「ユニオン・オイスターハウス」はある。天井が剥き出しになった薄暗い店内。いつから使用しているのか知らないがかなり年季が入って黒光りした黒茶のテーブルと作りつけのベンチ。このベンチの奥行きがおそろしく浅い。ほんのお尻の部分だけ"引っかけている"感じでおまけに固いのでお尻の肉がたっぷり付いている私でも、お世辞にも座り心地がいいとはいえない。背中が悪かったケネディがほんとにこのベンチに10時間も腰掛けることができたのだろうか。(旅行ガイドブックなどに下院・上院議員時代のケネディはこのシーフードレストランがお気に入りで新聞や書類を読みながら10時間もいることがあると書いてあった。)昼時で混んでいたせいもあり、ウエイトレスたちの動きも慌しい気がする。例えば汚いラーメン屋のほうがうまい気がするのと同じ魅力をこの店から感じることができる。
料理はかなりのボリュームだった。飲み物のあと、とうもろこしのパン。続いてグリーンサラダ、そして、マグカップに入ったクラムチャウダーをちょっと塩分が足りないかなと思いつつ飲むと、いよいよメインディッシュのタラのムニエルがすごい大きさで出てくる。タラはわずか2口ほどで、リタイアしてしまった。その後のデザートで「ケーキかアイスクリームか」と問われて死ぬ思いでアイスを注文。苦しいランチだった。JFKはフィシュ・チャウダーが大好物だったらしい。
ケネディの指定席だったという「18番ブース」のプレート(1977年に付けられた)を記念に撮影。そこには「THE FAVORITE BOOTH OF JOHN F. KENNEDY WHEN HE DINED UNION OYSTER HOUSE」と記されていた。